身近な薬膳13 (冷え症) (116) 

 最近話題の「低体温化」の中に従来から言われている「冷え症」も含むと思われますが、冷え症という独立した病名はありません。「冷え症」とは、血流が悪くなったり、不要な水が停滞したり、臓腑の働きが低下したりして、体が冷える病的な変化です。その原因は様々です。体質もありますが、飲食が不摂生だったり、過労や老化や病気による臓腑の働きの低下から冷えが起こります。
 従って、どのような原因で起こった冷え症かによって、その対処の仕方が違ってきます。
 (1)陽虚証:体質・飲食不摂生・過労・老化・慢性病による臓器(特に腎)の機能が低下する
 (2)韻寒内盛:冷たい飲み物・なま物の摂取過多・寒邪が臓器へ直接侵入する
 (3)気滞血瘀:ストレス・病気による気と血のめぐりが停滞する
 (4)血虚血瘀:脾胃虚弱・病後のため血の栄養とめぐりがわるくなる

<よく使われる食薬>
 (1)温補腎陽:腎を温めて補い、腎の働きを高める
   胡桃、羊肉、海老、海鼠(なまこ)
   冬虫夏草、蛤蚧(とかげ)、紫河車(人の胎盤)、韮子(ニラの種子)、杜仲 
 (2)温中散寒:臓腑を温め、体の奥からくる寒気を除く
   大蒜(にんにく)、姜、韮、山椒、唐辛子
   肉桂、大茴香、小茴香、胡椒、乾姜
 (3)理気活血:気のめぐりと血流をよくする
   玉葱、らっきょう、さやえんどう、春菊、芥菜(からしな)、黒木耳(きくらげ)
   陳皮(蜜柑の皮)、仏手柑、薤白(にんにくの鱗茎)、刀豆、玫瑰花(ハマナスの花)、紅花、艾葉(よもぎ)

 薬膳では、食薬材の性質を熱・温・平・涼・寒の五つに分けています。冷え症は温めることが重要なので、食薬の材料は、温性・熱性のものを良く使います。
 次に熱温性食品(温性食品)の主なものあげておきます。 一般に成長がゆっくりで水分が少なく小さくて硬い食品と言われ、緑黄色野菜や血行を良くするビタミンEや、糖質の分解を助けるビタミンB1等が含まれる食品が多いようです。
  カボチャ、栗、クルミ、ニンニク、ニラ、葱、玉ネギ、ラッキョウ、 山椒、胡椒、唐辛子、芥子、生姜、シソ、パセリ、人参、春菊、 蕗、山菜、ウナギ、ナマコ、マグロ、鯛、蜂蜜、カキ、牛肉、羊肉、鶏肉、餅、味噌、酒

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