ミルクティー(ミルクが先か紅茶が先か) (129)

 イギリスを旅し、その家庭に滞在すると、私たちが日本茶を飲む以上に、アメリカ人がコーヒーを飲むと同じぐらいに、イギリス人は、tea with milk 日本で言うミルクティーをよく飲むのに驚かされます。
  17世紀にイギリスに伝わった紅茶が、ステイタスとしての地位を占めたのには、あまり評判の良くないイギリス料理への反動があったのかもしれません。
 さて、ミルクティーについてですが、先にミルクを入れるのか(MIF:ミルクインファースト)、後からミルクを入れるのか(MIA:ミルクインアフター)は、イギリスでは100年以上の論争がありました。
 2003年、英王立科学協会が「How to make a Perfect Cup of Tea」で、「ミルクが先」との結論で、論争に終止符が打たれました。
 牛乳蛋白は、摂氏75度で変することが確認され、もし、熱い紅茶の中へ牛乳が少しずつ注がれると、蛋白の変性が起こるが、牛乳の中へ熱い牛乳が徐々に注がれる場合は熱変性は起こりにくいとの理由からです。
 その他にも、この論文は次のいくつかの紅茶の入れ方を論じています。
①一度沸かした湯ではなく、新鮮な水を使用すること。一度沸かした水には酸素が少なく、紅茶の味を引き出しにくい。
②硬水は避ける。硬水中のミネラルが表面に不快な膜を作る。
③完璧に淹れるにはテーポットを使用し、リーフタイプの紅茶を使う。ティーパックは抽出が遅く、分子量の大きいタンニンまで抽出し、香りが悪くなる。
④紅茶の抽出は出来るだけ高温で行う。
⑤紅茶を飲む適温は摂氏60~65度である。等等。
 とはいえ、ミルクが先か後かは、味覚の好みもあって、どちらがどうともいえないところがあります。
 濃厚で重く、ミルク感をいつまでも感じたい時はMIAで、すっきり感があり、口内の切れをよくするのであればMIFがお薦めと申しておきましょう。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック