季節の薬木③冬-ナンテンー(127)

  ナンテンの木が3本、自宅の前庭に赤い実をつけています。先日の大雪のとき、赤い実の上に積もった白い雪がほんとに美しかった。「難を転ずる」との語呂合わせからか、鬼門の方角などに植栽されることが多く、我が家の玄関が鬼門にあたることで、ナンテンを植えています。
 冬になると、ヒヨドリがやってきて、庭のナンテンを食べていきます。少し食べては飛び去り、また来ては実をついばんでいます。ナンテンの実にはアルカロイドが含まれているので、食べ過ぎには注意が必要と思いますが、
大丈夫でしょうか。

 ナンテンの名は中国名の南天竹からきたもので、中国から薬用、観賞用として伝えられ栽培されていたものが、種子が鳥によって散布され、今では東海から近畿以西の本州、四国、九州の温かい山地に自生しています。
秋から冬にかけて熟した果実を採集し、よく乾燥したものを南天実といい、咳止めの薬として、漢方薬やのど飴の原料として用います。
実には赤実と白実があり、シロミナンテンの方が効き目がよいと俗に言われていますが、効き目に差はありません。
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 祝い事で「赤飯」を配る時、その上にナンテンの葉を置く風習がありますが、これは「難を転じる」意味と、「ナンテンの葉が毒を消すので食中毒の心配はない」との意味があるとされています。
 この事には化学的な証明がされています。ナンテン葉に含まれるナンジニンという成分が、熱い赤飯の上に乗せられると、解毒作用のある微量のチアン水素が発生し、赤飯を腐敗から守る働きをするからです。

 ナンテンは実のほかに、葉は南天竹葉といい、南天実と同様の効き目があるとされています。茎は咳止めや強壮薬に、根は頭痛、筋肉痛などの痛み止めとして用います。

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