季節の薬草①冬-ツワブキ- (123)

 全国家庭薬協議会のホームページ(http://www.hmaj.com)の「季節の薬草・薬木」を写真とともに解説を担当していますが、その解説に少し筆を足して、この「生(いのち)のブログ」に載せてゆきたいと思います。
 まず最初に「ツワブキ」を取り上げました。

 ある年の12月に鹿児島から宮崎を旅したことがありました。鹿児島空港でレンターカーを借り、知覧の武家屋敷を散策し、指宿で一泊しました。12月とはいえ、南国の暖かさにホッとしましたが、その景色のいたるところで太陽の光をうけたツワブキの葉が暖かさを一段と増していたのが印象的でした。次の日、鹿児島市内の仙巌園の曲水の庭にもツワブキが彩りを添えていました。また、宮崎の青島にはツワブキの群生があり、日南海岸はツワブキのオンパレードでした。いつもツワブキに囲まれ、ツワブキに癒された旅でした。
 
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 ツワブキ(石蕗)は本州中南部から九州にかけての海岸沿いに分布する常緑の多年生草本です。葉がフキに似て艶があるので「艶蕗」、あるいは葉に厚みがあるので「厚葉蕗」からこの名が起こったとも言われています。
晩秋から冬にかけて、60センチほどの花茎を伸ばし、菊に似た一重の黄金色の花をつけます。花も葉も鑑賞に堪える美しさがあり、庭によく植えられたりします。

 葉や根茎には、ヘキセナールという成分が含んでいて、強い抗菌作用があります。民間薬として、葉を火にあぶってから細かく刻んで打撲、湿疹、火傷、切り傷などに外用として用います。汁を用いても同様の効果があります。また、魚の中毒には乾燥した根茎を煎じて飲むか葉の青汁を飲んでも効果があるとされています。
 フキと同じように若い葉柄は食用となります。春先に柔らかい葉柄を採り、灰汁抜きをしてから皮をむいて食します。
       つわぶきの広がり寒う海が見え 三宅冬子

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