身近な薬膳 12 (秋の養生薬膳) (105)

 今年の夏が特に暑かったせいか、暑(火)邪に傷めつけられた体は、この秋の期に何かと症状に現れてきます。秋は、そんな夏の後遺症をケアする季節です。
 一方、秋は大気が乾燥し、体を潤している津液(体液)が侵されやすくなる季節でもあります。秋の外因邪気(乾邪)は口や鼻から侵入し口鼻の乾燥、のどの渇き、皮膚・唇、髪の乾燥、抜け毛、便秘、尿の減少などが現れます。中でも、肺が侵されやすくなり、空咳、ぜんそく、胸痛が起こりやすくなります。
 中国の古典「黄帝内経」に秋の養生として、「早く寝て早く起きる。心安らかに、陽気をひそめて過すべきである」と記載されています。秋は物悲しくさみしさを感じる季節です。「天人相応」の考え方からすると、気分が沈みがちにならないように安定した気持ちで過すよう心がけましょう。
 津液を補い、肺を潤す食材として、きび、白キクラゲ、松の実、白ゴマ、柿、百合根、卵、牛乳、豆乳等がよいとされています。五行の木火土金水から、秋は「金」にあたり、五色は「白」であることから、食材も白いものが多いようです。
 肺の活動を良くするためには脾胃の活動も大切です。胃を養い津液をじさせる食材として、きゅうり、トマト、黒きくらげ、豆腐、枇杷、なし、りんご等があります。
 秋は辛味刺激的なものを避けましょう。肉桂、ウイキョウ、山椒、胡椒などの芳香性温材は体を温め、乾燥を促し、津液を消耗させますので控えましょう。
 甘味、酸味、平性の食薬がお勧めです。

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